(天理教の時間)
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第1408回2026年10月16日配信

道しるべ

家族円満 相澤加奈子先生
相澤 加奈子

文:相澤 加奈子

第1252回

孤食

「孤食」の人が増える中、「独りで食べるご飯は美味しくないのか」を調べる面白い実験が行われた。結果は…。

孤 食

 

普段から独りで食事をする、「孤食」の人が増えています。現在日本では、全世帯の三分の一以上が独居世帯、いわゆる「ひとり暮らし」で、その人たちが孤食なのは当然ですが、実は家庭内でも孤食化が進んでいるのです。

昔は、家族全員が食卓に着くまでは箸を持たせてもらえなかったものですが、今では帰りの時間がバラバラでもそれほど気にすることなく、帰ってきた順に一人ずつ温め直して食べるのが当たり前になっているようです。

孤食の反対を、共に食べる「共食」と呼びます。ある大学の調査によると、子供の頃の共食体験がしっかりしている人は、大人になってからも食事の時間が楽しいと思う傾向があり、また「三食きちんと、栄養のバランスを考えて」というように、食事に対する意識も高いという調査結果が出ています。

では、「独りで食べるご飯は美味しくない」というのは果たして本当でしょうか。せめて鏡に自分の姿を映して、それを見ながら食事をすれば味は変わるのか。そんな面白い実験が行われています。

結果は、たとえ鏡に映る自分の姿であっても、それを見ながら食事をすると美味しさが増すというものでした。これは、高齢者であっても若い世代であっても同様の結果が出ており、「擬似共食効果」と名付けられました。鏡の前で一人で食事をする光景は、なんとなく物悲しい気もしますが、誰かと食事を共にすることが、想像以上に私たちの心に影響を及ぼすということが分かります。

天理教の教会では、神様に供えたものを「お下がり」として、家族や信者さんと共にいただくことが日常の中に定着しています。特に、毎月一度の祭典日「月次祭」の日には、祭典後にお下がりを調理していただく「直会(なおらい)」と呼ばれる食事の席が設けられます。教会に寄り集う者が、神様と共に楽しく過ごすひと時であり、この直会を楽しみにしている信者さんも大勢おられます。

誰かと一緒に食事ができるという環境が、どれほど幸せなことか。いま一度噛みしめ、感謝すべきではないでしょうか。

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