事情のおたすけの心構え

事情のおたすけの心構え

gendai

激しい社会変動の中で、今日では身上みじょうのおたすけばかりでなく、事情に悩む人のおたすけへの取り組みが強く求められるようになってきました。
特に、工業化・都市化する過程で、核家族化が進み、さらにその家族の崩壊がささやかれるなど、人間関係はますます希薄になる一方です。
かつてのムラ社会のしがらみや、嫁姑よめしゅうとめ問題など、大家族の葛藤かっとうから解放された気楽さの半面で、身近に相談する人もなく、人知れず悩みを抱えている人が少なくありません。対人関係のトラブルや多重債務などの金銭事情をはじめ、非行、不登校、ひきこもりなどの青少年問題、特に、家庭をめぐる諸問題は深刻さを増しています。
こうした事情全般に言えることは、「我さえ良くば今さえ良くば」の心づかいが問題の根底にありはしないかということです。自分中心の考え方、目先のことしか眼中にない生き方を反省し、心を入れ替えることで、運命もまた切り換わっていきます。


夫婦の一手一つが基

fuufuなかでも、社会の基盤である家族のきずなの弱まりは、社会全体に暗い影を落としています。
お道の教えでは、家族関係について、特に夫婦のあり方に重点を置いて懇切こんせつに教示されています。『ちよとはなし』のお歌には、「このよのぢいとてんとをかたどりて ふうふをこしらへきたるでな これハこのよのはじめだし」とあります。親神様おやがみさまは、陽気ぐらしを目標に人間世界を創造するに際して、まず、夫婦の雛型ひながたをおこしらえになったという「元初もとはじまりの話」からも分かるように、天地抱き合わせの理をかたどった夫婦の一手一つこそが家庭の治まり、ひいては世の治まりの基であると諭されています。
家族の問題の責任がまず親にあり、親が親としての役割を十分に果たすためには、夫婦の和が欠かせないのは明らかです。常日ごろから教えに照らして夫婦のあり方を見つめ直し、正していく心掛けが大切です。


ひながたは親心のお手本

oyakoまた、本教では、神と人間とは「親子」と教えられています。教祖おやさまは口に筆に、子供可愛い親心のほどを縷々るるお述べくださるとともに、身をもって万人ばんにんのひながたをお示しくださいました。まさに親としての心づかいの、この上ないお手本です。


家族間の事情については、まず銘々めいめいの通り方を、このように懇切こんせつにお教えいただく夫婦・親子のあり方に基づいて振り返ることが大切です。


家族の事情は、何も親だけの責任ではありません。世の中の動きやさまざまな人間関係など、社会的な影響もあるでしょう。しかし、それはそれとして、社会の波風から子どもを守ることは親の大切な役目です。


専門的な知識が必要な場合は

本部布教部では、おたすけの取り組み方に困った、あるいは専門的な知識を得たいという教会長を、豊富な経験や専門知識を持つ相談員がサポートする「教会長おたすけ相談室」を設けています。ようぼくで相談を希望される方は、所属の教会長を通じて申し込んでください。


また、親里で開催される「ひのきしんスクール」は、現代のさまざまな社会問題のおたすけに関わる者が、その援助に必要な知識や技術を学ぶための講習会です。さまざまな講座やシンポジウムを通して、おたすけのヒントを得ることができます。

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