第1158回2021年12月25日・26日放送
心のもやを払う
「世界中の人々の胸の内は、もやに包まれたようだ」と仰せられる。そのもやを晴らすための手立てとは。
心のもやを払う
人生に疑いや迷いはつきものです。順調に見えていた道筋が、突如として見通しがきかなくなることもままあります。不安の中を手探りで進みながら、時には立ち止まってしまうことも。人の一生は、そうした逡巡を繰り返していくものです。
誰だって、見通しの良い真っすぐな道を進みたいはずですが、それには、どうすれば良いのでしょうか。
天理教教祖・中山みき様「おやさま」直筆による「おふでさき」に、次のようなお歌があります。
せかいぢうをふくくらするそのうちわ
一れつハみなもやのごとくや(六 14)
にち/\にすむしわかりしむねのうち
せゑぢんしたいみへてくるぞや(六 15)
このみちがたしかみへたる事ならば
このさきたしかたのしゆでいよ(六 16)
「世界中にはたくさんの人々が暮らしているが、その胸の内は、みな一様に、もやに包まれたようで先が見えていない。しかし、日々、神の思召しに沿って通り、次第に心が澄んでいけば、もやが晴れるがごとく、物事の真実が見えるようになってくる。こうして心の成人が進み、歩むべき正しい道筋がはっきり見えるようになれば、その先には間違いなく陽気あふれる生活があるのだから、それを楽しみに、疑うことなく歩き続けるがよい」
家族が仲良く暮らし、人々が互いにたすけ合う陽気ぐらしへとつながる道。これこそ、私たちが歩むべき確かな道です。そのためには、自らの生活をできるだけ教えの光に当てるよう努めること。そうして「心の成人」が進めば、やがてもやは晴れわたり、目の前に明るい景色が広がってくる。こうなれば、道の行方を見定めて、安心して足を運ぶことができるようになります。
神様は、いつでもどこにでも、救いの光を与えてくださいます。私たちはその光を頼りに、次第に見えてくる「確かな道」を楽しみに、歩み続けていきたいものです。