(天理教の時間)
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第1276回2024年4月5日配信

人生最大のラッキー

目黒和加子先生
目黒 和加子

文:目黒 和加子

第1101回

男女の特性

小さいお子さんを持つ若い夫婦のエピソードを台に、お言葉に示されている男女の特性について思案する。

男女の特性

二年前、初めての出産と旦那さんの転勤が重なったAさん。慣れない土地での生活と育児は想像以上に大変で、元来明るい性格のAさんが自宅に引きこもるようになってしまいました。

旦那さんは寡黙なタイプで、常に冷静沈着な人。Aさんが悩みを相談すると、正論を述べて解決を迫ってきます。Aさんにしてみれば、欲しいのは解決策ではありません。
「慣れない土地で、子育てを頑張ってくれてありがとう」という感謝の一言があれば、それで十分なのです。Aさんの旦那さんに対する不満は日々募るばかりでした。

転機となったのは、娘さんが生後三か月経った時のこと。普段は気遣いなどしない旦那さんが、初めてブーケをプレゼントしてくれたのです。「これ、長持ちするみたいだから。少しは気分転換になるかな…」

きれいに飾られたフラワーアレンジメントを見て、Aさんはこれまで溜まっていた嫌な気分がスーッと抜けていったと言います。「どうすれば元気になるか」を旦那さんが親身になって考えてくれたことが、ひしひしと伝わってきたのです。

その後は旦那さんの話を素直に聞けるようになったAさん、アドバイスを受けて近所の人と交流を持ち始め、少しずつ明るさを取り戻していきました。

天理教で朝夕につとめる「おつとめ」の中に、

 このよのぢいとてんとをかたどりて
 ふうふをこしらへきたるでな
 これハこのよのはじめだし

というお言葉があります。
ここでは、夫婦の役割を女性は地、大地の地、男性は天にたとえてお話しくだされています。男性は物事を大所高所から見て、理性的に判断する。女性は大地の如く大らかに、優しく包み込むような心で、人と人とをつないでゆく。お互いがこの役割を全うすることで夫婦が治まり、明るい家庭が築けるのだと教えてくださいます。

女性からすれば、男性の言葉足らずのところに不満を感じることがあるかもしれませんが、いざという時の優しさも、また男性ならではのものです。
Aさんは旦那さんの優しさにふれ、あらためて夫婦の役割について思案し、女性らしく人と人とをつないでいけるよう、温かい言葉や愛情をかけていくことを心に誓ったのです。

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