(天理教の時間)
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第1279回2024年4月26日配信

欲しい愛情のかたち

宇田まゆみ
宇田 まゆみ

文:宇田 まゆみ

第1097回

神様のお働きはどこにでも

野球というスポーツは人間が考えたもの。だが、「丸い物は転がる」という自然の法則なしには成り立たない。

神様のお働きはどこにでも

丸いボールは転がったり弾んだり、ある一定の法則によって動きます。そのボールを堅い棒で叩くと、その角度や強度によって高く遠くへ飛んでいったり、ゴロゴロと転がったりします。お馴染みの野球やソフトボールといったスポーツは、このような性質を利用して考えられたものであり、私たち人間はこのようにして、自然の法則を活かしたゲームを自ら考え、楽しむことができます。

また私たちは、より快適で便利な生活を送りたいという欲求から、知恵をしぼって様々な道具を作りだそうと努力を重ねてきました。球体は転がるという性質を活かそうと考えた人が荷車を思いつき、それがやがて馬車となり、自転車や自動車へと発展していきました。

この世界にも、そして私たち人間の体内にも、それぞれの働きや性質があります。これらを当たり前のことと済ませるには、あまりに不思議なことが多すぎ、考えれば考えるほど有り難いということに気づきます。便利な道具や機械を作ったのは人間でも、丸いものが転がるという自然の摂理は、人間が作ったものではありません。

神様のお言葉に、

 たん/\となに事にてもこのよふわ
 神のからだやしやんしてみよ (「おふでさき」三 40)

とあります。

私たち人間の営みを含め、この世界に起こることのすべては、神様の身体の中で行われていることです。そして、その不思議なお働きの数々は、人間とこの世界をお創りくださったそもそもの理由、すなわちすべてが陽気ぐらしをするためにあるのです。

天理教では、このような神様のお働きを「十全の守護」といいます。
十全とは十割、百パーセントで、足りないものはないということを意味します。陽気ぐらしに必要なものを、神様は私たちに十分に与えてくださっているのです。

私たちは便利さを求める中で、それが利益を生み出すことに気づくと、時として欲を出し過ぎて失敗したり、それが人との衝突につながることもあります。しかし、すべての自然界の法則に、神様の親心がこもっているという真実に気づけば、それを活かして、さらに楽しい暮らしへとつながる発明や工夫ができるのではないでしょうか。

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