第1122回2021年4月17日・18日放送
嘘と追従
神様が厳しく戒められている、自らの利益や保身のための「嘘」と「追従」について考える。
嘘と追従
天理教教祖・中山みき様「おやさま」直筆による「おふでさき」に、
月日にハうそとついしよこれきらい
このさきなるわ月日しりぞく(十二 113)
とあります。
月日とは、私たちの親なる神様のこと。心のほこりである嘘や追従を繰り返しているようであれば、ついには神様が退く、つまり神様のご守護がいただけなくなると、厳しく戒められています。
嘘とは、自らの利益や保身のために事実ではない偽りを言うことであり、他愛のないものから悪意のあるものまで様々です。追従とは、嘘の一種とも考えられますが、これも利益や保身のために、心にもない褒め言葉などで、人に気に入ってもらえるよう、こびへつらったりすることです。
もちろん、人のことを慮って本当のことを言うのを控えたり、心の底からの褒め言葉を掛けるというのは、悪しき心遣いからの言動とは言えないでしょう。しかし、自己中心的な考えから、たとえば、自分の欲しい物のために嘘をついたり、我が身を守るために追従を言ったりするような、ほこりの心遣いから発せられる言動。それこそ、神様が「これきらい」と言われる嘘と追従の実態です。
同じく「おふでさき」に、
口さきのついしよばかりハいらんもの
心のまこと月日みている (十一 8)
とあります。
神様は、私たちの「心のまこと」を見定めておられます。嘘や追従は、その「心のまこと」からはほど遠い言動であり、常に気をつけなければなりません。