第1235回2023年6月23日配信
出直し
科学や医学が発達しても、「死」について明確な説明はできない。教祖は、死は「出直し」であると説かれた。
出直し
世界には様々な宗教がありますが、どれも何らかの形で、人間の「死」という避けがたい問題を扱ってきました。科学や医学がいかに発達しても、この「死」の問題だけは、納得のいくような説明ができないのです。
天理教教祖・中山みき様「おやさま」は、人間の死を「出直し」だと教えられています。出直しというのは、心新たに再出発することです。今まで色々な道を歩んできた者が、もう一度原点に立ち戻ってやり直そう、というのが「出直し」という言葉の一般的な意味です。
そこには暗いイメージはなく、むしろ明るい希望が込められています。死というものは、単なる終わりではなく、一つの始まりである。人生の終着点であると同時に、新たな人生の出発点である。教祖はこのことを、「古い着物を脱いで、新しい着物と着かえるようなもの」と、分かりやすいたとえで示されています。
私たち人間の身体は、元の親である親神様から貸し与えられているもの、つまり人間にとっては「かりもの」です。自分のもののようであって、自分のものではない。ゆえに、死ねばそれをいのちの元の親へお返しするのは、当然のことなのです。
人間は誰でも、ものを人から借りれば、必ずお礼を言ってお返しするでしょう。それと同じで、私たちはいつかこの世を去る時、長年の間親神様からお借りして、結構に使わせて頂いたこの身体を、感謝の気持ちを込めてお返しすれば良いのです。
いつお返しすることになるかは、親神様の決めることです。しかし、お返ししてもそれで終わりではありません。人に物を返したからといって、返した人はそれで終わりになるでしょうか。「借り主」は依然として生きています。そして、「貸し主」との関係も、変わらずに続いていくのです。
その「借り主」こそ人間の魂なのです。身体は死んでも、魂は生き通し。身体を中心としたものの見方から、魂を中心としたものの見方へと180度転換すること。これが、親神様の望まれる陽気ぐらしへ近づくための道なのです。
HOME

