(天理教の時間)
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第1279回2024年4月26日配信

欲しい愛情のかたち

宇田まゆみ
宇田 まゆみ

文:宇田 まゆみ

第1084回

朝起きの実行

「朝起き、正直、働き」の教えに感銘しながら、実際の生活とのギャップに悩むAさん。友人に相談すると…。

朝起きの実行

政府の調査によると、近年、日中に仕事をしている人の数は減少し、反対に午後七時以降に仕事をしている人は増加傾向にあるようです。

原因として、介護や医療などの専門職における労働の長時間化や、製造現場の二十四時間化、コンビニをはじめとする夜間サービス事業の拡大などが指摘されています。夜間勤務に従事する人の中には、「寝不足になりがち」「友人との付き合いがなくなる」「家族との会話が減った」などの悩みを抱える人も多いといいます。

信仰熱心な友人を通じて天理教の教えを知り、教会に足を運ぶようになったAさん。教会で聞いた、「朝起き、正直、働き」という教えが心に残りました。

しかし、普段Aさんは夜勤をしていて、朝起きとは無縁の生活です。また、「はたはたの者を楽にするから、はたらく」というのは素晴らしいことだとは分かるのですが、今の職場では自分のことで精一杯で、他の人に気を回す余裕がありません。
教えと実際の生活がかけ離れている現状に、Aさんは思いを率直に友人にぶつけました。すると友人はこう答えました。

「多くの人が寝ている間に、君のように働く人がいるからこそ、ライフラインが維持できているんだ。『朝起き』の教えで大切なのは、起床する時間帯ではなくて、人より少しでも早く目を覚ますことじゃないかな。そうしてみんなより早く職場へ行って、何か一つでも多く働くことが、徳を積むことになるし、『はたはたの者を楽にする』働きにつながると思うよ」

こう聞いて、心がすっかり軽くなったAさん。さっそくそれまでより少しだけ早く起床して職場へ向かい、トイレ掃除などをするようになりました。これも立派な『朝起き』として、神様に受け取っていただけることでしょう。

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