(天理教の時間)
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第1280回2024年5月3日配信

そこにある幸せ

山本達則先生 IMG_1557
山本 達則

文:山本 達則

第1190回

誠真実

人間は本来、誠真実を尽くせる魂を神様から与えられているはずだが、その特性を発揮する人はまれである。

誠真実

 

幼い子供が川でおぼれているのを見て、飛び込んでたすける人がいます。その人の心には、我が身をかばおうという思いは微塵もありません。その瞬間、我欲の一切ない、誠真実の心があらわれたのです。

こうした誠真実こそ、人間として最もうるわしい姿であって、私たち一人ひとりは元来、こうした行いの出来る魂を神様から与えられているはずなのです。ところが、実際にこの魂の特性をいかんなく発揮する人はそれほど多くありません。これは、心の奥底で輝いているはずの誠真実が、その本来の明るさを失っている状態なのです。

この誠真実を曇らせるものを、神様は「心のほこり」という言葉でお教えくだされています。「をしい・ほしい・にくい・かわい・うらみ・はらだち・よく・こうまん」と、八つのほこりを示されていますが、これすべて、元をたどれば我が身中心、我が身勝手の心遣いに行き着きます。

天理教教祖・中山みき様「おやさま」の直筆による「おふでさき」に、

  めへ/\にハがみしやんハいらんもの
  神がそれ/\みわけするぞや(五 4)

とあります。

見抜き見通しであられる神様は、それぞれの心遣いを見分け、その心通りに守護すると仰せられます。我が身思案を捨て、誠真実の心をもって、神様のお働きを十分にいただくことが、私たちにとって一番肝心なことです。

では、誠真実とはどういうことか。お言葉に、「人を救ける心は真の誠一つの理で、救ける理が救かる」(おかきさげ)とあります。ずばり誠真実とは、「人を救ける心」であり、その「人を救ける心」によって、自分もまた真にたすかっていくのだと仰せられています。

さらには、「一名一人の心に誠一つの理があれば、内々十分睦まじいという一つの理が治まる」(おかきさげ)とのお言葉によって、誠真実の心は家族や周囲の治まりにもつながるものであると、お教えくだされています。

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