第1181回2022年6月4日・5日放送
天然自然の理
天然自然のものは、何でも丸い形をしている。本来、人間の魂もまん丸く美しい形だったはずだが…。
天然自然の理
天理教教祖・中山みき様「おやさま」は、
「この道は、人間心でいける道やない。天然自然に成り立つ道や」(教祖伝逸話篇17「天然自然」)
と仰せられました。
天然自然のものは、何でも丸い形をしています。リンゴ、ぶどう、みかん、スイカなど、皆丸く、にんじんや大根なども横に切れば丸い姿をしています。太陽、月、地球などの天体は言うに及ばず、宇宙全体も無限に大きな円であると言えるでしょう。
私たち人間の魂も、元々はまん丸く美しい水晶玉のようなものなのですが、長い年月の間にほこりまみれになり、いんねんがこびりついて、とがったり角ばったり、元の形からは大きく変わってしまいました。これが、天然自然の道から離れてしまった今日の人間の有り様なのです。
天理教の教えは、こうした人間の魂を、元の丸い玉に生まれ変わらせる教えです。銘々の癖性分の角を取り、我も我もという「我」のとげを抜き去って、だんだん丸く丸くなってゆく。前から見ても後ろから見ても、玉のようにまん丸い人になってこそ、天然自然の理にかない、神様のご守護を十分にいただくことができるのです。
教祖は、
「世界は、この葡萄のようになあ、皆、丸い心で、つながり合うて行くのやで」(教祖伝逸話篇135「皆丸い心で」)
と仰せられました。
この葡萄の天然自然のひと房こそ、人間世界のあるべき姿である。陽気ぐらしとは、そんな誰もがイメージできる身近なものであると、教祖は教えてくださっているのです。