(ラジオ天理教の時間)
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第1208回2022年12月10日・11日放送

コロナに感染して思ったこと

岡先生(掲載)
岡 定紀

文:岡 定紀

第1141回

教会家族

三男が高熱を出し入院。教会を妻に託し、私が付き添うことになったが、幼い子どもや里子たちが心配でならない。

教会家族

滋賀県在住  池戸 剛

 

昨年、三歳になる三男の勇心(ゆうしん)が熱を出しました。それも40度を超える高熱で、左側の首元が大きく腫れ上がり、すぐにかかりつけの小児科を受診しました。

すると、「これは川崎病の疑いがあります。すぐに入院した方がいいかもしれませんね」とのことで、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言の最中、急遽入院することになりました。

川崎病は、主に乳幼児期に発症する後天性の心疾患で、毎年一万人を超える子どもが発病しています。発熱や目の充血、発疹が出たり唇や舌が赤くなったり、特徴的な症状が表れます。また、重い合併症である冠動脈瘤が心臓にできた場合には、長期的な内服薬の使用や、運動制限が必要になることがあるそうです。

私は病院から妻に連絡し、入院の準備をするように伝えました。高熱が続き、充分に睡眠も取れていない状態だったので、入院して診ていただくことで、私は正直ホッとしました。息子は二歳の時に肺炎で入院したことがあり、私はその時も一週間の付き添いを経験していたので、それほど慌てることはありませんでした。

それよりも、私が不在になったあとの教会が不安でなりませんでした。というのも、私の教会は、小学一年生の長男をはじめ四人の男の子と、お預かりしている小学生から高校生までの六人の里子たち、それに92歳の祖母と住み込みさん家族が生活を共にしています。

しかも、その月から、教会の前任者であった父と母が、「教会も里子たちのことも、後は任せたよ!」と、40キロ離れた別の教会へ移り住んだばかりで、教会として新たなスタートを切った矢先だったのです。

毎晩夫婦で、「今日も一日何とか終わったな~」と大きく息をつく日々で、私が病院へ行ってしまったら、妻一人で教会はどうなるのだろうと不安を感じながら、一旦、準備のために教会へ戻りました。

勇心が入院することを知った子どもや里子たちは、相談して何やら作り始めていました。そして、「これ、病院に持っていきな!」と、手作りのケースにアニメのキャラクターのカードをたくさん入れた物や、イラストを添えた手紙など、しばらく教会を離れても寂しくないように、それぞれに心のこもった物を持たせてくれました。

また、20年前に4歳で里子として来て以来、委託措置が解除されたあとも教会につながり続けている保育士の日奈子も、この一大事にすぐに駆けつけ、教会に泊まり込んでくれることになりました。

入院生活が始まり、妻と日奈子が息子と私の食事を病院に運んでくれました。私が「教会はどうなってる?」と妻に聞くと、

「それがね、神様のお掃除から、お供え物の準備や片付け、洗濯やご飯の支度、お弁当づくりまで、みんなで役割分担を決めてきちんとやってくれているの。おばあちゃんはいつものように神様のお掃除をしてくれて、保育園の送り迎えの時間とか、大人の目が届かなくなる時は、子どもたちにしっかり目を配ってくれているのよ」と教えてくれました。

いつもは、私たち夫婦や住み込みさんがやっていることですが、子どもたちなりに教会の一大事を心配してくれたのでしょう。妻がお願いした訳でもないのに、それぞれが出来ることを進んで行い、とてもたすけられているということでした。

まだ幼い子どもたちに加え、様々な境遇から教会で暮らす里子たちの中には、思春期真っ只中の子もいます。普段は子どもたちの気持ちが理解できず、意思の疎通がうまくいかないこともありますが、皆が家族のことを思い、自分たちで考えて動いてくれた姿に、「みんな、すごいな~。ありがとう!」と、思わず涙が出ました。

息子は熱が上がったり下がったりを繰り返し、なかなか退院できませんでした。そんな中、コロナ禍による一斉休校で教会にいる子どもたちが、毎日時間を決め、LINEのビデオ通話を使って教会と病院をつないでくれました。

みんなで声を揃えて「ゆうし~ん!」と呼びかけると、息子も一人ひとりの名前を呼んで応えます。そうして楽しくやり取りをしているうちに、自然に笑顔が戻ってきました。教会の夕づとめの後に毎晩みんなで歌っている、教祖・中山みき様「おやさま」のお誕生日をお祝いする歌を、病室で大きな声で歌うまで元気を取り戻し、だんだんと食欲も出てきました。

そして、いよいよ本格的な治療が始まる日の朝、不思議なほど熱が下がったのです。翌日の診断では「川崎病ではない」と明言され、首元の腫れも一気に引いて、ほどなく退院の日を迎えることができました。

教会へ帰ると、教会家族みんなが「おかえりー!」と迎えてくれました。私は、何気ない日常こそがどれほど有り難いかを感じ、息子の入院を通して教会家族のたすけ合いの姿を引き出してくださった神様に、あらためてお礼を申し上げました。この出来事のおかげで、教会家族が一層愛おしく思えるようになりました。

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