第1105回2020年12月19日・20日放送
水と火のご恩
日常、水と火の恩恵を受けながら生活している私たち。そのご守護は、私たちの体内にも及んでいる。
水と火のご恩
人は、生まれてから死ぬまで、水と火のお世話にならない日は一日としてありません。日常の身の回りを考えてみても、どれくらい水と火の恩恵を受けているかはすぐに分かります。
まず、朝起きてすぐ、顔を洗うのに水が必要です。朝ご飯を炊くのにも水と火を使います。お味噌汁を作るにもお茶を入れるにも、何でもこの二つが必要になります。また、人の一生を考えてみれば、産まれてすぐに産湯に浸かるのも、水と火のご守護。そして人生を終えた時、納棺の前に身体を洗い清める湯灌という作業で、最後の最後まで水と火のお世話になります。
斯様に人は、日夜、水と火のご守護に囲まれなければ暮らしていけないのであって、これを粗末にするようでは、万物をご守護くださる神様に申し訳が立たないのです。
この水と火のお働きは、それぞれ「うるおい」と「ぬくみ」として、私たちの身体にも及んでいます。体内のおよそ六割と言われる水分によって、私たちの身体の温度は一定に保たれています。加えて目が見えるのも、水でできている水晶体が光を調節する役割を果たし、網膜に鮮やかな映像を映し出してくれるのです。
また、「ぬくみ」のご守護は、体内における血液の循環として表れ、全身にまんべんなく栄養を運び、私たちのすべての働きのもととなるエネルギーを作ってくれます。
この体内におけるご守護は、神様がこの世界と人間をお創りくだされたはるか昔から、まったく変わることなく、そして一分一秒たりとも止まったことはないのです。
天理教教祖・中山みき様「おやさま」は、直筆による「おふでさき」に、
にち/\にをやのしやんとゆうものわ
たすけるもよふばかりをもてる(「おふでさき」十四 35)
と記され、神様が、私たち人間が可愛いゆえに、いかに日夜心を砕いてご守護くださるか、その大きな親心をお示しくだされています。