第1083回2020年7月18日・19日放送
出会いは神様の〝プレゼント〟
生涯のパートナーとの出会いは、神様からのプレゼント。しかし、ただ待っているだけでやってくるものではない。
出会いは神様の〝プレゼント〟
SNSを使い始めると、自分で情報を発信するのと同じぐらい、友人たちの投稿が気になるものです。楽しい話題であれば、「いいね」ボタンでお互いに共感を示し合うのがお約束になっているようですが、こんな例もあります。
独身の三十代の女性Aさんは、友人が発信する結婚や出産の報告、恋人との仲睦まじい様子などをSNSで見るたびに、焦りを感じてしまい、心から喜べないと言います。原因は、以前お付き合いしていた男性から、別れ際に「君には恋愛も結婚も向いていない」と言われた経験がトラウマになっているからだとか。
それ以来、男性と深く関わることを避けるようになったAさんですが、時折「このままずっと独りだったらどうしよう」と不安が込み上げてくると言います。
天理教教祖・中山みき様「おやさま」は、男女が夫婦として結ばれることについて、
せんしよのいんねんよせてしうごふする
これハまつだいしかとをさまる (おふでさき1号74)
と教えられています。
生涯を共にするパートナーとの出会いは、当人同士の意思もさることながら、神様の思いが深く関わっているということを、「前生のいんねんを寄せて守護する」とのお言葉で示されています。言い換えれば、運命の人との出会いは、神様が用意してくださるプレゼントだと言えるかもしれません。かと言って、その出会いは、ただ待っているだけでやって来るわけではありません。日々の積み重ねという種まきが、やがては実を結ぶのです。
教祖は、私たちの日々の通り方について、
「やさしい心になりなされや。人を救けなされや。癖、性分を取りなされや」
(教祖伝逸話篇123 「人がめどか」)
と優しくお諭しくださいました。
考えてみれば、この三つのうちどれ一つとっても、一人でできることではありません。人は恋愛や結婚に限らず、お互いに影響を与え合う存在であり、その影響次第でどのようにでも成人できるのが、私たち人間の特質なのです。
教祖の教えは、人間がたすけ合って生きるための、いわば〝人付き合いの極意〟と言えるかもしれません。
「ずっと独りだったらどうしよう」と思い悩む前に、日々、目の前で出会う人たちに心を尽くす生き方を心掛けてみてはいかがでしょうか。その先に、神様が素敵な出会いを用意してくださっていると信じて……。