(天理教の時間)
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第1407回2026年10月9日配信

転んで見えたもの

家族円満 花田浩美
花田 浩美

文:花田 浩美

第1328回

たすかるコツ

病気や事情で苦しんでいる時こそ、素直になれる機会であり、たすかるチャンスである。

だけど有難い「たすかるコツ」

 

お道の先輩方は「身上・事情は道の華」と言いました。病気に苦しんだり、事情に悩んだりするのが、なぜ華なのか。先人の多くは病気をご守護いただいたり、事情の悩みをたすけていただいたりして、この道を信仰するようになりました。だから、つらい病気も事情も、陽気ぐらしへのお手引きだと思えば有難いと喜べた。考えてみれば、確かに「道の華」なのです。

病気や事情で苦しんでいるときは、人間が素直になれる機会だと思います。元気で順調なら聞く気になれないことも、あらためて聞こうという気持ちになります。たすかるチャンスだと思うのです。

ドイツのケルン大学のロベルト・ギュンター名誉教授が、大学の雅楽アンサンブルを引き連れて来日し、河原町大教会の月次祭に参拝されたときのことです。神殿講話が終わり、おさづけの取り次ぎを受ける行列の最後尾に並ばれました。そして順番が来ると、こう尋ねられました。

「私はクリスチャンです。クリスチャンの私にも、そのお願いをしてもらえますか?」

私は「この教えでは、人間は生まれたときから、みんな親神様の子供であり兄弟姉妹だと教えられています。キリスト教徒であろうと、仏教徒であろうと、イスラム教徒であろうと、なんの問題もありません」。そうお答えして、おさづけを取り次がせていただきました。

後日お会いしたとき、「あれで本当によくなりました。たすけていただきました」と、お礼を述べられました。私は素直な方だなと思いました。

母親が子供に物を食べさせるときに「あーん」と言いますね。何が入るのか分からないけれど、子供は口を開けるのです。これが素直な姿です。

素直ということで、私がいつも思い出すのが、大教会のある役員のことです。あるとき、その役員の嫁いだ娘の家族が、アフリカのコンゴの教会へ行くことになりました。娘には三人の子供がいて、一番上は小学一年生、真ん中が幼稚園、一番下はまだ赤ちゃんでした。この役員は、かつて三年半ほどコンゴで暮らした経験があるので、現地の様子をよく知っていました。気づかぬうちに、赤ん坊の毛穴に虫の卵が産みつけられ、腫れあがって、そこから孵化した幼虫が出てくるようなこともあったそうです。それだけに、孫がかわいそうで泣けて仕方なかったのです。

空港へ見送る車のなかで、海外部の先生が「あなたはコンゴで一生懸命伏せ込んだので、子供も孫もコンゴへやらせてもらう。結構やなあ」とおっしゃった。それを聞いて、「よう言うてくれる。うれしいどころではない」と、内心思ったそうです。

空港で出発の時間が迫ってくると、いよいよつらくなって、孫たちがゲートをくぐるときは、悲しくて、たまらない気持ちになったそうです。ところが、その小学一年生と幼稚園の子供が、ゲート寸前で振り返って、「おじいちゃん行ってくるわ」と、ニコッと笑って入っていったというのです。

子供はどんな所へ行くときでも、親と一緒がうれしいのです。残されるほうが、よほどつらい。親と一緒なら、どこへでも喜んで行ける。これがたすかる姿だと思います。

病気や事情で悩むとき、自分の力でどうにかなるのなら、もうとうになっているのです。そんなときに大事なのは、この素直さですね。

また、私たちが神様の御用や、にをいがけ・おたすけをするときは、教祖がいつも手を引いてくださっているということを忘れてはなりません。教祖と一緒だと思ったら、どんな所へも行くことができます。悩む必要は何もないのです。素直、これが一番大事なたすかるコツなのです。

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