第1293回2024年8月2日配信
華のある人
ある取材で「華のある人とは『陽気な人』である」と聞いた。ならばお道の者は皆「華のある人」のはずである。
だけど有難い 「華のある人」
テレビ、映画、舞台、あるいは野球やサッカーといったスポーツの世界などを見ると、「華のある人」というのはいるものですね。その人がやって来ると周りまでパッと明るくなるような、なんとも言えない魅力がある。そういう人には、人の心が寄ります。人の心が寄るから、物も寄ります。
たとえば、アテネオリンピックで野球競技の日本代表監督を務めた長嶋茂雄さんがそうです。巨人ファンでなくても、長嶋ファンだという人は多いですね。それだけ魅力があるからでしょう。途中で病気になってアテネへ行けない状態になったのに、監督は代わりませんでした。普通なら、そのまま続けることはあり得なかったと思いますが、周囲から文句も出なかった。まさに「華のある人」です。みんなが「長嶋さんなら」と認めてしまう素晴らしさがあるのです。
私は、道友社発行の『すきっと』という雑誌が「華」という特集を組んだ際に、フジテレビの元プロデューサー・横澤彪さんの話を聞いたことがあります。昔、「オレたちひょうきん族」というバラエティー番組をプロデュースしていた人です。ビートたけしや明石家さんまが出演していて、大変人気がありました。
その横澤さんが、こう言うのです。
「華のある人というのは、まず何より『陽気な人』である。『明るい人』である。暗い人には華はない。また、どんなに苦労していても、苦労が顔に出る人には華はない。役者でも、苦労が顔に出ると華はないんです、あとは下り坂です」
また、こうも言っていました。
「華のある人というのは、人を喜ばせたいという気持ちを持っている人である」
たとえば、落語家の初代・林家三平師匠は、明るく陽気で、人を喜ばせる心が人一倍あったそうです。ネタが受けないときは、草履を投げてでも受けたい、お客さんに喜んでもらいたい。笑ってもらえるなら、なんでもするというのが、あの三平師匠だった。師匠がいるだけで、みんなうれしくて楽しくて、そばへ寄っていったということです。
この話を聞いて思いました。そんな話なら、わざわざ横澤さんを取材しに行かなくても、お道の人こそ「華のある人」のはずです。親神様を信じているのですから、当然、明るく陽気な心になれますね。そして、お道では「人をたすける」ことを学びますから、当然、人に喜んでもらいたい、たすかってもらいたいという心を持っているのです。
では、お道を信仰してさえいれば良いのか。そうではありませんね。教えを実行しないと、人の心も物も寄るような魅力のある人にはなれません。
「信じているが、にをいがけができない」「人をたすけるなんて、おこがましい」と言う人がいます。しかし、それは考えようによっては、災害や事故のときに、自分がたすかって「ああ良かった。でも、人をたすけるなんて気持ちにはなれない」と言っているようなものです。
人のことを思いやれない、考えられないというのは、たすかりにくい姿です。犯罪を起こす人たちは、たいてい後のことは考えていません。人の痛みに気がつけば、そんなことはできないのです。
私たちお互いは、教えを実行させていただいて、「あの人がいると、うれしくなるな」「あの人に会って、話が聞きたいな」「あの人の話を聞くと、何か明るい気持ちになれるな」
そんな華のある人、魅力ある人を目指したいものです。
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