(天理教の時間)
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第1279回2024年4月26日配信

欲しい愛情のかたち

宇田まゆみ
宇田 まゆみ

文:宇田 まゆみ

第1171回

神様の眼

私たちは油断をすると、つい自分勝手な考え方に傾いてしまいがちだ。常に「神様の眼」を意識した生活を。

神様の眼

 

この世界のすべてのものを創られた神様からすれば、人間をはじめ、あらゆるものはその手の内にあります。逆につくられた私たちの方は、いくら力んでも、背伸びをしてみても、創り主の手の外へ出ることはできません。これを天理教では、「神様の懐住まい」と教えられています。

神様の世界に、神様と共に住まわせていただくこと。その生活を心から楽しむことが、陽気ぐらしの味わいであると言えるでしょう。

「神様は全知全能である」と言われます。神様は私たちの心の内を見抜き見通されて、その上でご守護をくださいます。私たち人間が、神様の手のひらの上で、怒ったり、泣いたり、いがみ合ったりしている姿を、どんなお気持ちでご覧になっているのでしょうか。さぞかし、もどかしい思いを募らせておられるに違いありません。

天理教教祖・中山みき様「おやさま」直筆による「おふでさき」に、

  このよふをはじめだしたる月日なら
  どんな事でもしらぬ事なし(八 11)

  せかいぢう一れつなるのむねのうち
  月日のほふゑみなうつるなり(八 12)

  それしらすみなにんけんの心とて
  わがみしやんをばかりをもふて(八 13)

とあります。

ここで「月日」と呼ばれる神様は、このお歌によって、

「人間世界を創め出した神のことであるから、どんなことに対しても、知らないということはない。だから、広い世界のどこにいる者のことでも、すべての人間の心は、鏡にものが映るごとく、神の眼にははっきりと見えているのである。そのことを知らずに、とかく人間の心の常として、自分の幸せを求め、自分さえよければそれでいいというような考え方に流れてしまっている。そのようなことではいけない」

と、戒めておられるのです。

大切なのは、何よりまず「どんなことでも知らぬことなし」と仰せくださる神様への絶対の信頼です。そして、自分さえ良ければ他の人はどうなってもいい、というような、我が身勝手の思案から離れることです。

私たちは、ちょっと油断をすると、つい自分勝手で身びいきな考えに傾いてしまうものです。それは、「神様の眼」を忘れてしまうからではないでしょうか。神様の親心あふれる眼を、日々の歩みの中で感じ取りながら、陽気ぐらしへの道のりを進んでいきたいものです。

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