(天理教の時間)
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第1287回2024年6月21日配信

トイレのスリッパ

伊藤教江先生
伊藤 教江

文:伊藤 教江

第1170回

神様から頂いている「奇跡」

息子が新型コロナに感染、その妻は二か月後に出産を控えていた。もし彼女も陽性なら、未熟児で取り出される可能性も。

神様から頂いている「奇跡」

                    青森県在住  井筒 悟

 

 

年が明け、成人式で賑わいが戻った最中、息子が会社を早退して帰ってきました。従業員の一人が新型コロナに感染したため、自宅待機になったということでした。

数日が経ち、保健所の指示で息子もPCR検査を受けました。結果は陽性とのこと。軽い風邪だと思っていた私たちに衝撃が走りました。

息子の妻は、三月に初めての子どもが生まれる予定です。もし彼女が陽性であれば、緊急の帝王切開になるとのことで、そうなれば、予定日より二か月早く、未熟児で取り出されることになります。

自然に生みたい一心の彼女は、去年、青森から奈良県天理市の天理教教会本部まで参拝に行き、「をびや許し」という安産の守りを頂いていました。

人間の力ではどうすることもできないこのような状況の時、私たちは「おつとめ」をし、神様に必死に祈ります。自分自身の心のほこりを払うことを神様にお誓いし、病気の平癒をお願いするのです。その後、彼女も検査を受けましたが、感染はしていませんでした。

 

この頃、天理教の教会である我が家では、春の大祭が近づいていました。息子が自宅療養している時に、信者の皆さんに来て頂くわけには行かず、参拝を自粛してもらうよう連絡しました。まさに断腸の思いです。

月に一度の祭典を楽しみにしている方もたくさんおられます。また一月は、普段の月にも増して特別な春の祭典なのです。教会創立以来120数年間、一度も欠かさずつとめてきました。皆さんにご参拝頂けないことに、自責の念が迫ってきます。

 

私はこれまでの人生の中で、「おつとめ」で不思議な力をたくさん頂きました。東日本大震災では、津波に流されてもおかしくない所を、不思議な巡り合わせによってたすけて頂きました。また、一時は統合失調症の診断を受けた娘も、減薬に成功し、今では元気に働いています。父も大きなガンの手術を二度しましたが、その度に不思議なご守護を頂きました。すべておつとめのおかげです。

最近も不思議なことがありました。昨年の春に末期の肝臓がんで余命を告知された一人暮らしのおじいちゃんが、その後も元気に暮らし、本人が心配していた身辺整理もご自身の意思で行うことができました。そして昨年暮れ、「我が人生に悔いなし、すべて信仰のおかげです」と感謝の思いを私たちに伝え、92歳で静かに旅立ちました。

 

神様は、おつとめの中で、「みづとかみとはおなじこと こゝろのよごれをあらひきる」(水と神とは同じ事、心の汚れを洗い切る)と教えられます。また、朝夕のおつとめでは、「あしきをはらうてたすけたまへ てんりわうのみこと」と、21回繰り返し祈ります。「あしきをはらう」、つまり心の汚れを洗うことで、体内の水までもがきれいになり、澄んでいくのかもしれません。

体内の水をきれいにするには、人と争わないこと、腹を立てないことなど、普段の心のあり方も重要になります。これは、病んでいる方の「お願いづとめ」をする際に、心の汚れを泥水に例えて必ず本人にお伝えしています。

 

教会では、朝暗いうちからおつとめをします。私はその際、願い事をするのではなく、「今日も素晴らしい一日を迎えさせて頂きありがとうございます」と、神様に感謝の気持ちを申し上げています。神様が力を貸してくださっているのですから、今日という日が素晴らしい一日になることは間違いありません。

これまでも、おつとめをつとめることによって、災害、病気、経済的なことなど、一つ間違えば命がなくなるところを、いかなる難も皆逃れることができました。

 

これを書いている今、海底火山の噴火による津波注意報が全国に発令されました。家族が新型コロナに感染したり、震災を思い出すような地殻変動が起こったりと、様々に不安な出来事を目の当たりにしますが、その度におとつめをつとめることによって、不思議な安心感に包まれます。

それだけに、年の初めの大祭を信者の皆さんと共につとめられなかったことは、とても残念でならず、涙をこらえながらの、家族だけの祭典となりました。

 

当たり前のように迎える今日という一日が、いかに有り難いことであるか。何も起こらない平凡な日々が、実は奇跡の連続なのではないか。新型コロナ感染対策で、さまざまに行動を自粛しながら学ばせてもらった一年の始まりでした。

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