続報 「九州北部豪雨」被災地へ急行
災救隊福岡教区隊 自治体の要請に応え初動救援
既報の通り、災害救援ひのきしん隊(=災救隊)福岡教区隊(能美義郎隊長)は7月11日、記録的豪雨により甚大な被害に見舞われた福岡県朝倉市へ出動。市と災害ボランティアセンターから要請を受け、さまざまな救援活動を展開している。
7月11日午後1時、隊員らは同市山田地区に到着した。同地区では、上流にある二つのため池が決壊し、短時間のうちに近くを流れる小川が氾濫。大量の流木や土砂が民家に流入している。
隊員たちは、重機を駆使して流木と土砂を撤去し、室内の整理と貴重品の確保に着手。約3時間の作業で玄関先の土砂が大方取り除かれた。
翌12日は、市内の大福幼稚園へ。園庭には15センチほど汚泥が堆積し、鼻を突く悪臭が漂うなか、重機が入れない遊具周辺や側溝などの場所では、手作業で汚泥を撤去した。
同日、給水車2台に分乗した隊員は杷木地区へ。豪雨による土砂で杷木浄水場の設備が使えなくなったことから、1600世帯以上で断水が続いている。
隊員が給水活動を始めると、住民が次々と来て、午前中でタンクの水は空に。再度、市の浄水場で取水したのち、住民一人ひとりに配った。
一方、福岡教区(鍋山善嗣教区長)は13日、避難所に指定されている久喜宮小学校で炊き出しを始めた。これは、災害ボランティアセンターを通じて「久喜宮地区コミュニティ協議会」から要請されたもの。教友有志12人が地域住民と共に80人分の料理を作った。
同日午後6時、同隊は朝倉市役所支所で開かれた「九州北部豪雨支援者情報共有会議」に出席。市職員やNPOなどの支援団体の代表者40人が集まり、被害状況や支援活動を報告する場で、能美隊長が重機を使った活動や、支援団体で唯一実施している給水活動について報告した。
大分・日田市でも復旧活動 大分教区隊
大分教区隊(佐治義信隊長)は、7月15日から3日間にわたって日田市へ出動。浸水被害に遭った日田分教会や教会周辺の民家7軒の復旧作業に従事した。
3日間で延べ106人の隊員が、家財道具の搬出や床下に流入した汚泥の撤去作業などに取り組んだ。
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天理教災害対策委員会(鹿尾辰文委員長)が現在把握している、九州北部の記録的豪雨による教会関係の被害状況は以下の通り(7月19日現在)。
福岡教区……神殿および教職舎の床上浸水1カ所、床下浸水3カ所、一部損壊1カ所。役員宅の床下浸水1カ所
大分教区……教職舎の床下浸水1カ所
計7カ所
(7月19日記)