災救隊 岩手など近隣教区隊初動救援まとめ(4月6日記)

■2011年4月7日

津波被害の沿岸部へ急行 
行政と連携し初動救援展開

災害救援ひのきしん隊(=災救隊)岩手教区隊(大谷將司隊長)は、地震発生直後から地元行政と連携して救援活動に取り組んできた。

震災発生翌日の3月12日には、津波による被害の大きい釜石市に住む大谷隊長が市内を視察。折衝のため市役所を訪ねた大谷隊長は、さまざまな対応に追われて混乱状態にあるのを見て、不眠不休で働く市職員のため、おにぎり300個を1週間にわたって差し入れ。同時に、高台にある釜石分教会に地域住民20人が避難していると聞き、急ぎ物資を届けた。

一方、岩手教区でも、早くから管内教会の安否確認と被害状況の把握に着手。だが、県下では交通規制が敷かれ、確認作業は難航した。

14日、岩手教区隊顧問の及川實さんが県に掛け合い、緊急車両用の通行許可証を入手。15、16の両日にわたり、隊員たちが手分けして陸前高田市、大船渡市、釜石市、宮古市、大槌町、山田町などの沿岸地域を視察した。

さらに、県と相談のうえ沿岸部への交通の便がいい遠野市内の公共施設に拠点を設置。山形教区隊も現地入りした。

出動準備を整えるなか、釜石市職員から持ちかけられた相談にも機敏に応じ、車で4時間かけて宮古市内の葬儀店へ。遺体用の棺70基を持ち帰って組み立て、遺族が待つ安置所へ運んだ。

20日からは、遠野市を拠点に救援活動を展開。釜石市の要請を受け、避難所で自衛隊による炊き出しをサポートする傍ら、独居老人宅などへ食事を届けた。

21日から24日にかけては秋田教区隊が合流。釜石市での作業と並行して、遠野市のボランティアセンターに集められた救援物資を仕分け、釜石市、宮古市、大槌町へ配送。避難所はもとより、損壊を免れた近隣住宅へも物資を配って回った。

(4月6日記)