(天理教の時間)
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第1275回2024年3月29日配信

年末に続いた子供の風邪

岡先生(掲載)
岡 定紀

文:岡 定紀

第1172回

忘れられたフィルム

現像されずに眠っていた古いフィルム。そこには、私が子育てで心を病んでしまった頃の家族の姿が。

人は死んだらどうなるの?

 

四歳の娘さんに、「人は死んだらどうなるの?」と突然聞かれ、困ってしまった主婦のAさん。普段聞いている天理教の教えをもとに、「人はねえ、またこの世に生まれかわってくるのよ」と答えたのですが、理解してもらえるかどうか不安だと言います。

天理教では、人の死を「出直し」と言います。この言葉は人生の終わりを意味するとともに、またこの世に生まれかわってくるという意味も含んでいます。いずれ、ちょうどいい時期に、縁のあるところに赤ちゃんとなって再び帰ってくる。ですから死は、次の新しい人生につながる中継地点でもあるわけです。

人の出直しについて、教祖・中山みき様「おやさま」は、古い着物を脱いで、新しい着物と着がえるようなものだと教えてくださいました。

まだ生まれて数年しか経っていない子どもにとって、死は遠い先の話だろうと大人は思いがちです。しかし、子どもだからと適当にごまかすのではなく、真剣に応えることが大切ではないでしょうか。ひょっとしたら、生まれかわってきて間もない子どもにとって、「死」は、大人が思う以上に身近なことなのかも知れません。丁寧に説明するとともに、もし死に対して不安や恐怖を感じているなら、それを取り除けるようにしてあげたいものです。

お言葉に、

「親が子となり、子が親となり」(「おさしづ」M34・923)

とあるように、私たちはこの世に何度も生まれかわっては、お互い立場が変わっても、また縁のある人たちと出会って人生を歩んでいくのです。

もちろん、誰が誰の生まれかわりだ、などということは、私たちの理解の及ばぬところです。

お言葉に、

「後々誰の生まれ更わり言えば世界大変。誰がどう、彼がどう、とは言わん」(「おさしづ」M31429)

とあるように、生まれかわりが分かるということには、いい面ばかりではなく、あの人は前生で私たちの家族にひどいことをした、なんていうマイナスの面も分かってしまうわけですから、そこは神様が見えないようにしてくださっているのです。

目の前にいるのは、前生か、もしくはそれ以前に自分がお世話になった恩人かもしれない…。そう考えると、我が子に対してだけではなく、周囲でめぐり会うどんな人々にも、親切にしたり、喜んでお世話をすることが大切だと思えてきます。

出直しとは、陽気ぐらしに向かう再出発であり、実に明るく前向きな教えです。私たちは、生まれかわりを繰り返しながら、一歩一歩、陽気ぐらしへと近づいている。そう信じながら、いま生かされている日々を、全うしたいものです。

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