おやのことば 12月25日

山中を歩いているとき、分かれ道に行き当たりました。

皆さんなら、どのようにして進むべき道を選択しますか? 道の分岐点に看板や標識があれば、判断するのに役立ちます。右が山頂で左が橋と書いてあれば、山頂を目指す人は右の道を選ぶでしょう。何も表示がなければ、地図を頼りに道を進むことになります。誰かに教えられた道順やこれまでの経験に基づいて、道を選択することもあるでしょう。時には、どちらの道が正しい選択なのか、全く判断がつかないこともあります。

「どちらにどうせえとも言わん。独り出けて来る神の道である」

人から聞いた道順に頼り過ぎるのは、あまり賢い選択とはいえません。道順を伝えるほうも、はっきり分かっていない場合があるからです。地図を頼りに近道を選択しても、精度の低い地図では、坂道の有無や道幅などは分かりません。近道だと思って選んだ道が起伏の激しい難路で、途中で引き返したくなることもあるものです。

分かれ道に向き合ったとき、自分に都合の良い道を選ぶのは難しい。近道が難路であることもあるからです。でも、どんな道でも、前向きに進んでいくことは可能です。

遠回りの道は、景色を楽しみながらゆっくり歩き、険しい道は、爽やかな汗を流しながら陽気に越えていく。そういう姿勢で、人生を歩みたいものです。 (岡)

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