おやのことば 12月17日

師走に入り、教祖120年祭の年として賑やかだった今年も最後の月を迎えました。新しい年が、すぐそこまで来ているのを感じます。

毎年、この時期になると一年を振り返る機会が多くなります。自分や家族、職場や地域の人々といった、身近な人々に起こったこと、世界や日本の各地で生じた出来事など、さまざまな事柄が思い浮かびます。今年最後の「おやのことば」は、このようにして過ぎ行く年を振り返るとき、実感として胸に迫ってくるお言葉です。

「大難小難という理は、よく聞き分け」

今年は良い年だった、という人であっても、すべてのことが思い通りになったわけではないでしょう。小さなつまずきや迷い、挫折は人生の常です。中には、容易には乗り越えられないような、壁に直面している人もいるかもしれません。しかし、現れてくる姿がどのようなものであったとしても、その根底にはいつも親神様の深い親心があるのです。

この根源的な事実に目を向けたとき、昨日までの自分と世界の中に、不足や不安ではなく、喜びと感謝を感じる意識が生まれてきます。

一年を締めくくるこの時期にこそ、もう一度、原典や『天理教教典』を拝読し、自分の都合で物事の「良い」と「悪い」を判断するのではなく、親神様の教えを基に自分自身を振り返ってみましょう。きっと、不足に思っていた事柄の中にも、「大難小難」と御守護くださる親神様の親心を感じられるはずです。この感謝と喜びの心こそが、来るべき新たな年を実り豊かにするための原動力になるのです。(岡)

ページの先頭へ