おやのことば 11月25日

最近、ふとした瞬間にため息をつき、独り言を口にしている自分に気がついて苦笑することがあります。長い間、本や資料を読み込んで、自分なりの考えをまとめるという研究生活を続けてきたせいか、独り言はもともと多いほうでした。

新婚当時、トイレやお風呂で呟いている声を聞いて、妻は少し心配していたようです。新たな研究課題に取り組み、毎日が充実しているときには独り言が多くなるので、むしろ生活に欠かせないものだと思っています。

ただ、ため息交じりの独り言は、あまり歓迎できません。こういうときは筋道を立てて物事を考えているのではなく、自分の都合で思い悩んでいるケースが多いからです。

「めん\心に掛かる。自分心と言う。一日やれやれ、又一日やれ\と、先を思えば切りが無い」

悩みごとや気持ちの迷いが頭を離れないときは、いつの間にかすべてを自分中心に考えていることが少なくありません。「自分心」で毎日を振り返り、「やれ\」とため息をつきながら、先のことを思い悩む。このような姿勢では、新たな発見や将来への展望を見いだすことはできないでしょう。

同じ「おさしづ」には、「何も心に掛けず、日々心の治め方、思案して見るがよい」と続きます。

「自分心」の迷路を抜け出すためには、親神様の思召という大きな視点から、現在の自分と世界をあるがままに、素直に見つめ直すことが大切なのです。(岡)

ページの先頭へ