おやのことば 11月9日

10月25日の夕方、出先から帰る途中で本部神殿に参拝すると、参拝場はたくさんの人々で賑わっていました。

隣の人たちは、いま到着したばかりなのでしょうか、ニコニコしながら声をかけ合っています。遠いところから長い時間をかけておぢばへ帰ってきた人も多いでしょうが、皆一様に楽しそうです。

夕刻の柔らかな太陽の光の中で、静かに畳に手をつき頭を下げると、参拝している人々の柏手を打つ音が次から次へと聞こえてきます。どうやら、参拝場の照明も灯されたようです。

柔らかな光と和やかな雰囲気の中で黙想していると、何とも言えない幸せな気分になってきました。

「元のぢば。修理肥は誰がする\。遠い所より種を蒔きに来る」

この時間帯に参拝していると、小学生のころに初めて「こどもおぢばがえり」に参加したときのこと、高校進学のために一人でおぢば帰りしたときのこと、結婚式の後に夫婦二人で参拝したときのことなど、さまざまな思い出が心に浮かんできます。そうそう、大晦日の夕づとめに、毎年家族で参拝してきたことも……。

今日も今月も、あるいは今年も、この場所で、静かに祈りを捧げることができる喜び。きっと、この場にいる多くの人たちが、心の中で噛みしめていることでしょう。(岡)

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