20年ほど前から関心を持っているテーマについて、これまでの研究成果をまとめる作業を、この数カ月間続けています。
20年も一つのテーマに取り組んできたというと、あたかも誠実な研究者のお手本のようですが、本当のところは根気が続かず、何年も放ったままになっていたのです。
しかし、実際に作業を始めると、少し状況が変わってきました。あらためて調べ直してみると、新たな発見や未解決の課題が次々と出てきます。一つの課題を確認するために調査しに行けば、また別の課題が生じるといった具合で、自由時間のほとんどをこの研究に費やしてきました。猛暑のなか、何時間も石碑を眺める日もありますが、充実した時を過ごしています。
「始め掛けたら始まる。始めたら治まる」
それまで全く停滞していた研究なのに、一度動き始めると驚くほど多くの情報が集まってきます。何年間も分からないと思い込んでいた課題が、一気に解決することもありました。これまで答えが見つからなかったのは、単に知るための努力を怠っていたからだけなのかもしれません。
先日も、また新たな情報を入手しました。まるで遠足の日を待つ小学生のように、いまから調べに行く日を楽しみにしています。
何ごとも、まず一歩を踏み出すことが大切ですね。(岡)