おやのことば 8月19日

数日前のことです。朝づとめの後に教祖殿に参拝し、てをどりをしていると、2歳くらいの子どもが座り込んでいました。周りの大人たちは皆立ち上がってお手振りをしているので、少し退屈したようです。「みかぐらうた」もまだ覚えていないようで、前かがみになったり、頭をかいたりと、落ち着かない様子でした。

ところが、「なむ天理王命」と歌い始めた途端、まるでバネのように飛び上がって両手を合わせ、周囲の人々と一緒に声を張り上げて足を運んでいます。この部分だけは、いつも一緒に踊っているのでしょう。

「一代は一代の理、二代は二代の理、代々続く生涯末代の理である」

教祖を通して伝えられた親神様の教えは、時代や文化の違いを超えて、あらゆる人間にとって意味を持つ、この世界と生命の根源を明かされたものです。遥かな未来に向けて、教祖のお言葉を正しく伝達し、教えを信じて生きることの喜びを伝える必要があるでしょう。

得意そうに向きを変えた男の子は、畳に座ると、今度は静かに拝をしていました。たぶん、誰かが教えたのではなく、自然に足運びを覚えたのではないでしょうか。信仰の喜びを次代に伝えていくためには、幼いころから、このような時間を親子で共有することが大切です。

懸命にてをどりを勤める幼児の真摯な姿に、将来の可能性と、信仰を伝える親の責任を感じました。(岡)

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