おやのことば 8月2日

就寝前に聞き慣れない音がしたので、振り向いて確かめると、妻が昔懐かしい立方体パズルを動かしていました。一面が色分けされた9個の正方形で構成されており、各面の色がそろうように動かしていく立方体のパズルです。

妻の手にあったのは、30年前、当時のブームに乗って購入した年代物です。買ったときにそろっていた6面を崩して以来、一度も6面の色がすべてそろったことはありません。すっかり忘れて、棚の片隅に置いてあったパズルを見つけて、久しぶりに挑戦しているようです。

一緒にやってみましたが、最初の一面はそろっても、なかなかほかの面をそろえることができません。どうやら、初めの一面をそろえることだけにこだわっていると、ほかの面が疎かになってしまうようです。

「目の前の楽しみ、その楽しみは短い。先の楽しみ、細い道のようなれども、先の長い楽しみ」

目の前の成果にこだわり、先を見通す配慮が欠けることで、多くの失敗をしてしまう点では、私たちの人生も同じです。親神様から見た自分と世界の姿を意識し、先を楽しみにしながら、今日を生きる姿勢を大切にしたいものです。

簡単にパズルを完成させる”攻略法”もあるようですが、即席の解答を求めるのではなく、当分の間、妻と一緒にパズルを楽しむつもりです。(岡)

ページの先頭へ