おやのことば 7月29日

「お父さんは、なんでいまの仕事をしてんの?

子どものころから目指してたん?」。夕食後、お茶を飲んでいると、中学生の息子に独特の若者口調で尋ねられました。

少し考えてみましたが、なかなか答えるのが難しい質問です。子どものころは、漫画家かイラストレーターを目指していました。でも、あまり真剣に夢を追いかけた記憶はありません。

現在の自分は、なぜ現在の自分なのかと問われれば、ほとんどは偶然の積み重ねのような気がします。いろいろな人と出会い、その時々に与えられた課題にコツコツと取り組むうちに、自然に現在の自分になったというのが本当のところです。

とはいえ、息子は将来のことで思い悩んでいるのかもしれません。考えた結果、「何になるかは、自分で決めることはできない。でも、どのような人になるかは、自分で決めることができると思うよ」と答えました。将来のことを予測するのは難しい。どんな出来事や出会いが待ち受けているのか、すべてを自分の意思でコントロールすることはできません。しかし、親神様のご守護に満たされたこの世界で、今日一日をどのように生きるのか、これを決定するのは自分の意思です。

「世上より成程の人や\と言う心、天に映る」

歴史に名を残すような人物よりも、このような人になってください。(岡)

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