おやのことば 7月1日

夫婦喧嘩や友人間のトラブルなどの仲裁で一番難しいのは、お互いが相手のことを思いやり、相手のために行動していると考えているケースです。このような場合には、相手を思う発言や行動が、かえって両者の溝を深めてしまうことも少なくありません。

私の場合は、近ごろよく話題に上っている「メタボリック・シンドローム」が気になる体形と食生活について、しばしば妻に注意されています。しかし、夫の健康を気づかう優しい妻の忠告を、いつも素直に受けとめることは難しい。相手の意見が正しく、自分の健康を心配してくれているのは分かっていても、なかなか素直にはなれないものです。

「他人の事思うやない。遥か心持って、日々楽しみという心治めてみよ」

人と人との関係だけを考えていては、目の前にいる相手の忠告や意見に耳を傾けることはできません。どうしても素直になれないときは、人間思案を遥かに超えた、親神様の存在に心を向けてみることです。目の前に見えている自分と相手の姿ではなく、この世界のすべてを成り立たしめる親神様のご守護に思いを馳せるなら、小さな心のわだかまりは無意味に思えてくるでしょう。

このように、大きな心になって他人の意見を素直に受け入れられるようになりたいものです。(岡)

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