おやのことば 5月23日

もう10年くらい前のことです。バスケットボールの試合中に左足のアキレス腱が断裂し、2週間ほど入院しました。

準備運動をほとんどせずにボールを追いかけ、シュートを打った途端に「ブチッ」という大きな音がして(実際には聞こえたような気がしただけです)、足首に全く力が入らなくなりました。手術を受けて腱をつなぎ、その後順調に回復しましたが、いまでも少し違和感があります。

それからというもの、アキレス腱をかばっているせいか、時々、膝に痛みを感じるようになりました。一度痛みを感じ始めると、しばらくは朝夕のおつとめの正座もつらい日が続きます。

「身上に一つの事情あれば、何の楽しみもあろうまい」

ある人が「背中痛み寝起も仕兼ねる」という状況のもとで伺った「おさしづ」のお言葉です。

暖かい陽気や美しい草花も、体の節々に痛みがあっては、心から楽しめません。心配ごとや悩みはなくても、寝返りを打つたびに痛みで目が覚めるようでは、寝不足になってしまうでしょう。

自然環境や社会制度、人間関係といった生活条件は私たちの人生に欠かせないものですが、新緑の鮮やかさに感動し、家族や友人たちとの会話を楽しむために本当に欠かせないものは、一人ひとりの体ではないでしょうか。

この足の痛みも、親神様のご守護と喜べるようになりたいのですが……。まだ、心の成人が足りないようです。(岡)

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