おやのことば 5月21日

先日、子供とお風呂で会話をしていると、いつになく真剣な話題になりました。

「世の中に、絶対に変わらない絆はあるのか」。基本的には、こんな内容です。社会での地位や役職などは、転職をすれば変わります。夫婦も離婚をすれば他人になる(わたし自身は、届出用紙よりももっと深い絆で結ばれていると信じていますが……)。

しかし、親子の絆は決して変えることはできません。過去を変えることができない以上、たとえさまざまな事情はあったとしても、親子であるという事実は否定できないでしょう。子供は、親を選んで生まれてくることはできません。親もまた、与えられた子供によって初めて親になり、一緒に成長していきます。

どの子供に対しても、その子の幸福を願う親の心は変わらない。ただ、それぞれの親が願う幸福の形はさまざまですが……。

そんなことを考えながら「おさしづ」を拝読していると、今回のお言葉が目に留まりました。

「神はをや、世界は皆かしもの。救けたいは一条や」

親神様は、この世界と人間の始まりから、ずっと生命の成長を見守ってこられました。すべての人間に与えられた可能性である、「陽気ぐらし」の実現を願う親心は、この世界の始まりのときから、決して変わることはありません。

この真実の親心に従って、自分の子供の本当の幸福について考えてみる。このような意識の転換ができれば、家族の絆をめぐる昨今の悲しい事件の幾つかについても、解決の糸口が見つけられるのではないか。そんな、祈りにも近い気持ちがわき上がってきます。(岡)

ページの先頭へ