「ただいまー!」
元気よく家に入っていった子供たちは、また玄関先に靴を脱ぎ捨てているようです。妻が小言を言いながら、子供たちの靴をげた箱に片づけています。
ここに引っ越してきた当時、2人の子供たちの靴は、まだ玄関の片隅に片づけられるほどの大きさでした。ところが現在では、私たち夫婦よりも、子供たちの靴のほうが、よっぽど広い場所を取っています。
大きな靴を履いた子供たちの行動範囲は、以前よりはるかに広くなり、公園で遊んでいた幼児のころのように、いつでも背中を見守ることは難しくなってきました。
「一年先又二年先、だん/\先楽しみ、子供成人楽しみと、これ一つ行く/\楽しみ、これ楽しんでくれ」
視界の外へ飛び出していく子供たちに対して、「やってやりたい(口を出したい)」ことはどんどん増えていくのに、実際に「やってやれる(口を出せる)」ことは、どんどん少なくなっていく。きっとこれから必要なのは、彼らを心配することよりも、信頼することなのでしょう。
かつては、夜中に目を覚ました赤ちゃんを抱きかかえながら、自分たちを育ててくれた親の苦労を知りました。でも、いまはそれ以上に、いつも黙って見守ってくれた親の忍耐強さに感謝しています。子供が親の信頼を感じられるような、懐の深さを身に付けたいものです。 (岡)
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