災救隊 台風10号の被災地に出動
大型の台風10号が8月30日、観測史上初めて太平洋側から東北地方(岩手県大船渡市付近)に上陸。この“異例台風”の影響で、岩手県や北海道などでは河川の氾濫が相次ぎ、住宅浸水などの被害に見舞われた。
こうしたなか、災害救援ひのきしん隊(=災救隊、田中勇文本部長)は、岩手県と北海道の各自治体から要請を受け、岩手・北海道の両教区隊が出動。道路の側溝や公共施設に流れ込んだ汚泥の撤去などに尽力した。
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岩手教区隊(佐藤一三隊長)は9月5日から、宮古市の宮古港分教会を拠点に出動。隊員たちは、三陸復興国立公園「浄土ヶ浜」の海岸に散らばる流木を、チェーンソーを駆使して切断し、3トントラックなどで集積所へと運搬した。このほか、宮古市街地の水路や道路の側溝に流れ込んだ土砂や汚泥の撤去にも従事した。
出動した隊員は、5日間で延べ159人(食事班の婦人会員27人を含む)。撤去した汚泥は、土嚢にして1230袋分に上った。
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北海道教区隊(奥村尚人隊長)は9月4日から、被害の大きかった南富良野町へ出動。3日間で延べ153人の隊員たちが実動した。
隊員たちは、町保健福祉センターで汚泥の撤去作業に従事したほか、町内の公営住宅や駐車場の汚泥、橋や欄干に絡まった流木の撤去、陥没した歩道の補修など、自治体の要請に応えてさまざまな作業を行った。