天理大ラグビー部 関西制覇(12月4日)

■2010年12月13日

天理ラグビーの神髄見せた!
“完全優勝”で35年ぶり関西制覇


悲願の関西制覇が懸かった大一番、漆黒のジャージーが躍動した――。

天理大学ラグビー部は4日、東大阪市の近鉄花園ラグビー場で行われた関西大学Aリーグ最終節で関西学院大学との一戦に臨んだ。勝者が優勝となる試合で、天理大は圧巻のゲーム展開を見せ、50‐14で快勝。

今季7戦全勝の“完全優勝”で、実に35年ぶり5度目のリーグ制覇を成し遂げた。


強豪ひしめく関西Aリーグで、過去4度の優勝を誇る同部。昭和48年からはリーグ3連覇を成し遂げ、黄金時代を築いた。

59年、全国大学選手権で初めて国立競技場のピッチに立ったが、平成3年にBリーグ、翌4年には、Cリーグへ降格した。

その翌年、天理復活に向けて白羽の矢が立ったのが小松節夫監督(47歳)だった。平成13年、10年ぶりにAリーグ復帰。昨年は、25年ぶりにリーグ2位へ返り咲いた。

“関西制覇と打倒関東”を掲げた今季は、最終戦を残して平均得点61・5、平均失点10・2と、攻守ともに他校を圧倒するチームに成長した。特に、スタンドオフの立川理道選手(3年)、両センターのアイセア・ハベア選手(3年)、トニシオ・バイフ選手(1年)のフロントスリーを軸とする、バックス陣の活躍が光る。

迎えた最終戦。相手は、ここ2年間「勝てば優勝」という一戦で敗れてきた関西学院大。

試合は前半9分、天理大がモールを押し込み、ナンバーエイトの山路和希選手(3年)が先制トライ。やや劣勢と見られていたフォワードで真っ向勝負を挑む意外な展開で始まった。

その後、バックス陣の攻撃が冴えわたる。ハーフ団の立川選手を起点に、今季リーグ最多の11トライを誇るバイフ選手をはじめ、バックス陣が3トライを奪取。24‐0で前半を折り返すと、後半に入っても相手に流れを渡さなかった。

結局、前後半で計8トライを奪う圧巻の戦いぶりで、関西王者の座を35年ぶりに奪回した。