
人にはそれぞれ、さまざまな立場や役割があります。子供に対しては父親や母親であったり、兄弟にとっては兄や妹であったり、親から見れば長男や長女であったり……。家族の中でも、見方や場面に応じて立場が変わります。
これが地域社会や友人関係、職場や所属教会といった場面にまで広がると、もっと多くの立場や役割が加わってきます。
普段の生活の中では、あまり意識していませんが、一つひとつの立場や役割を事細かに数え上げていくと、かなりの数になるのではないでしょうか。家族だけに限定しても、叔父、姪、いとこといったように、いくらでも広がっていきます。
「それ/\皆役目々々ある。それ/\人一つ悩み見てしいかり/\、心しいかりあれば、直ぐ/\」
つい先日も、数年間続けていた役職の任期を終えて、立場の一つが変わりました。自分なりに役目が果たせたと満足している部分もあれば、不十分だったと感じる部分も少なくありません。
しかし、「おさしづ」を拝読していると、目に見える成功や失敗よりも、もっと深く反省しなければならないことがあることに気づきます。
どんな立場や役割を果たす場合でも、やはり大切なのは「心」の使い方でしょう。この数年間を振り返って、思わず笑みがこぼれるのも、深く反省するのも、この点に関してです。(岡)