
トマト、キュウリ、ナス、それにトウモロコシ。夏の野菜がおいしい季節になりました。きっと体も、旬の野菜を求めているのでしょう。夏の野菜はやはり、この季節が一番おいしく感じられるようです。
朝の涼しい時間帯に採ってきたキュウリにかじりつくと、水分が多い野菜なのに、なぜか太陽の恵みがギュッと詰まっているように感じます。やっぱり採れたての野菜は、ひと味違います。
特にトウモロコシは、採ってすぐに茹でると本当においしい。店頭に並んでいるような、きれいに粒のそろったものは、ほとんどありません。不ぞろいで実も小さいのに、どんなご馳走よりもおいしく思えるのは、収穫から食卓までの時間が短い分、自然の恵みを、より身近に感じられるからでしょうか。
「花の咲く旬、何ぼどうしたて、旬が来にゃ咲きはせん」
自然の恵みには、常に旬があります。「自然の恵み」を「親神様のご守護」と言い換えれば、旬があるのは野菜や果物や草花に限ったことではなく、一人ひとりの人生や社会の動きにも旬と呼べるものがあるような気がします。
40代も終わりに近づいて、これまでの人生を振り返ると、どうしても旬を逃した出来事ばかりが思い出されます。
でも、きっと現在の自分には、現在の旬の味わいがある。たとえ、きれいに粒はそろっていなくても、味わい深い人生を実らせたいものです。(岡)