おやのことば 8月13日

テレビや新聞広告などを見ていると、よく「人生設計(ライフプラン)」という言葉を見掛けます。現在の自分を基礎とし、今後の人生を予測して生涯のプランを立てる。住宅ローンのシミュレーションなどでは、簡単な数字を打ち込むと20年後の収入や子供の進学・卒業の時期、結婚の時期やそのときに必要な費用などが、まるで実際に見てきたかのように描き出されます。

本当に人生を設計することが可能なのであれば、これほど楽なことはありません。予定通りに毎日を過ごせばそれでよいのです。しかし、現実はそんなに単純ではありません。きょう一日を健康に過ごすことができるかどうかさえ、本当は明日にならなくては分からないのです。

「一日の処晴れる。又曇る。又風吹く。一日明日は又晴天」

よく考えてみれば、このような変転こそ人生の当たり前の姿というべきでしょう。毎日が晴天ではなく、雨の日もあれば風の日もある。予定や希望の通りにはいかず、あらかじめ予測することもできない。それが人生なのです。

毎日の出来事に一喜一憂し、将来のことに思い悩む日もあるでしょう。しかし、私たちには親神様の働きに感謝し、すべてを御守護として受け止めることのできる信仰が伝えられています。計画通りにはならない人生を楽しみ、前向きに生き抜いていく。このような生き方を可能にしてくれるのが、この道の信仰なのではないでしょうか。

「案じる事は要らん」

「おさしづ」に頻出する、このお言葉をしっかり心におさめたいものです。(岡)

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