ひのきしんスクール講座「カウンセリング」開催
ひのきしんスクール運営委員会(橋本武長委員長)は8月26午後から27日にかけて、ひのきしんスクール講座「カウンセリング~聴くことの大切さ~」を、おやさとやかた南右第2棟3階で開催、23名が参加した。
この講座は、傾聴をはじめとするカウンセリングの基本的な考え方と技術を学び、ようぼくが悩みを持つ人の相談を受けるようなおたすけの場面に生かしていくことを目指していくもの。
初日は、開講後にまず橋詰友和氏(ひのきしんスクール運営委員)による「ひのきしんとは」の話を通して、ようぼくとしての基本姿勢である「ひのきしんの態度」を確認し合った。
その後、公認心理師、臨床心理士としても活動する東井申雄氏(本部准員)が「カウンセリングの基礎~“聴く”ことを中心に~」と題して講義。基本的なカウンセラーの態度について解説した上で、「“聴く”ことは相手との信頼関係をつくり、教えが伝わりやすい心の状態を生み出すので、おたすけでも大切なこと」とまとめた。
引き続き、金山佐喜子氏(天理大学准教授)が「カウンセリングの実際~カウンセラーの心持ち~」と題して講義。「相談者の役に立つ援助には、相手の問題を探すのではなく、目の前の人は解決する力があると信じるこちら側の心持ちが重要」と強調し、その力を引き出すためのコツやヒントを具体的に紹介した。
2日目は、金山元春氏(天理大学教授)が「傾聴の実際」をテーマに、ロールプレイ演習を行った。参加者は実際に相談者と関わる場面を想定して、カウンセラーの立場を体験し、その都度都度に講師と感じたことや気をつけるポイントを確認しながら全体で共有した。
その後、保護司、養育里親、京都市子育て支援員、不登校対応講座講師・相談員として多様なカウンセリングの場面を持つ辻真一氏(甲京分教会長)が「現場のおたすけ場面では」と題して講義。教会長として“聴く”ことを意識しながらも、なかなかうまくいかない現場の現状を発表。その中で、自身の子供が難病で医療的ケア児であることから、医療的ケア児等コーディネーターとして活動していることにふれ、「言葉だけでなく、その子の思いを感じようとする心さえあれば、寄り添うことができる」とし、話を聴くときの信仰者としての姿勢を力強く語った。
最後に、山﨑石根氏(ひのきしんスクール運営委員)の司会のもと、4名の講師との「質疑応答」の場が持たれた。受講者からの質問用紙に答える形で進められたこの時間では、2日間の講義内容を深めるような活発な意見が交わされた。
また、両日ともプログラムの最後には受講者同士がグループに分かれ、「ふりかえり」を実施。2日目の最後には、講座全体を通して感じたことを語り合い、各々が今後のおたすけに生かしていくことを誓い合った。