断水地域で給水支援 災救隊静岡教区隊

■2022年10月12日

9月23日夜から24日にかけて、静岡県は台風15号の影響で記録的な豪雨に見舞われた。これにより、県内各地で河川が氾濫し、浸水被害が出たほか、一部地域で長期にわたる断水が続いている。

こうしたなか、天理教災害救援ひのきしん隊(=災救隊、橋本武長本部長)静岡教区隊が県内の被災地へ出動した。


“災害ごみ”や土砂の搬出も

静岡市清水区では、地域住民の水源となる興津川の取水口に土砂や流木が流入したことなどにより、水道施設が被災して大規模な断水が発生。約63,000世帯の生活用水が断たれた。また、同区内を流れる巴川が氾濫したことで、浸水被害にも見舞われた。

静岡教区隊(山口志朗隊長)は9月28日、静岡市社会福祉協議会と折衝し、被害状況を確認した。同日、ボランティアセンターが立ち上がると、9月29日から10月5日にかけて同教区隊の第1次隊出動を決定。同教区隊は災救隊本部へ給水車の借用を申し入れ、災救隊本部は同日、給水車2台を静岡市へ緊急輸送した。

翌9月29日、静岡教区隊の隊員たちは、断水が続く清水区内で給水支援活動を展開。住民たちに生活用水を届けた。また、浸水被害に見舞われた民家へ赴き、土砂や家財道具の運搬にも力を尽くした。

このほか、静岡市葵区と磐田市へも出動。一日当たり2、3軒の民家で“災害ごみ”や土砂を搬出したほか、公道や側溝の泥出し、清掃などに従事した。

山口隊長(57歳・駿東分教会長)は「今回の台風被害は広範囲に及び、いまだ支援の手が届いていない地域もある。私たちの活動が少しでも県民の皆さんの支えとなり、一日も早い復興へつながることを切に願っている」と語った。

なお、10月3日までに延べ217人の隊員が出動。5日までの第1次隊に続き、6日から10日にかけて第2次隊が出動する予定。

(10月3日記)