書で地域に根差し60年 初の作品展開く – 福島県の湯田保典さん
南会津町の湯田保典さん(97歳・今田島分教会役員)は5月26、27の両日、60年近くにわたり取り組んできた書道作品などを一堂に集めた作品展を、同町の「永田林業研修センター」で開催した。
若いころから、字を書いたり絵を描くことが好きだったという湯田さん。40代半ばから本格的に書道を始め、「湯田典道」の雅号で書を究める一方、書道教室を開いて地域の子供たちに書を教えた。また、地域の行事などにも書を通じて積極的に参加してきた。現在も、県書道連盟主催の「連盟展示会」に毎年作品を出品するなど精力的に活動している。
湯田さん自身にとって初となる今回の作品展は、永田地区が企画したもの。会場となった「永田林業研修センター」には、長年にわたって制作してきた書をはじめ、水墨画、ひょうたんや板材を用いた絵付け作品、さらには今回のために制作した新作など、およそ100点余りを展示した。
来場者からは「感無量」「感動した」などと大変好評だった。なかには、書道教室のかつての教え子が、わが子を連れて会場へ足を運んだ。27日は地域のふれあいサロン事業と重なり、大勢の方が作品を鑑賞しながら、ゆったりとした時間を過ごした。
作品展終了後は、湯田さんの作品を求める人や、書の依頼が寄せられるなど、反響も大きいという。
湯田さんは、今回の作品展を企画した地区のスタッフに感謝するとともに、さらなる創作意欲を見せている。
なお、今回の作品展は地元紙『福島民友新聞』6月1日付で報じられた。
〔福島教区・関本代表社友〕