ウクライナからの避難民へのサポートについて– 天理大学
天理大学では天理市と連携し、本学卒業生のウクライナ人とそのご家族(計3人)を4月13日より受け入れることとなりました。4月15日、ウクライナ人卒業生のコベリャンスカ・オクサーナさんと永尾教昭学長、日野貴夫准教授(国際学部地域文化学科ヨーロッパ・アフリカ研究コース)が天理市を表敬訪問し、生活支援物資をご提供いただいた各企業への感謝状贈呈式に参加しました。
本学とウクライナ国立キーウ大学は、2003年2月14日に交流協定校として締結して以降、交換留学制度などを通じ、学術交流を深めてきました。今回はオクサーナさんご家族と日野貴夫准教授が旧知の仲であることも、受け入れのきっかけとなりました。
また本学では、宗教性・国際性・貢献性を身につけ、社会や人のために行動できる人材の養成を建学の精神として掲げており、天理外国語学校として創設された1925年以来、異文化理解を深めるべくさまざまな国際教育を実施してきた歴史があります。
こうした本学の伝統と資産を活かし、卒業生でもあるオクサーナさんとそのご家族の受け入れに際し、本学としては就労支援・修学支援・生活支援を行うことを決定しました。
就労支援として、オクサーナさんを天理大学の職員として雇用するほか、修学支援として、2人のお子さんの日本語教育をサポートする準備を進めています。また修学支援に関しては、在学生もチューター制度などを通じて積極的に支援に携われるよう、さまざまな調整を行っています。
支援者の皆様にあいさつを行ったオクサーナさんは「天理市、天理大学、各企業の皆様に心より感謝しています。天理まで来られて安心しました」と述べながらも、「心の中、頭の中はずっとウクライナのことを考えています」と、母国の状況に深い憂慮を示しました。
また、オクサーナさんは「天理は大学生活4年間を過ごした第二の故郷。久しぶりに帰ってきた天理の地は、留学していた頃と変わらない雰囲気が懐かしく、落ち着いた環境で安全なので子供たちも喜んでいます。母国で日本文化や言語を教えていた経歴を生かしたい。ウクライナのために何か支援を行いたいと思います」と、今後への意気込みを語りました。
また、表敬訪問前に天理大学を訪れたオクサーナさんご家族は、永尾学長と懇談。永尾学長は「ご家族が安心して過ごしていただけるよう、大学として様々な支援を行う」と、寄り添った支援を行う旨を伝えました。
なお本学では、オクサーナさんご家族の生活支援として「天理大学国際支援募金」を開設しています。天理大学関係者はもとより、卒業生の皆様、地域住民の皆様、本募金の趣旨にご賛同くださる皆様には、何卒ご支援賜りますようお願い申し上げます。