「器にみるアンデス世界」展・關雄二氏記念講演会(5/8)

■2021年5月18日

発信者:天理参考館

天理参考館では第86回企画展「器にみるアンデス世界―ペルー北部地域編―」(会期=6月14日まで)の関連イベントとして、關雄二氏(国立民族学博物館副館長)による記念講演会「アンデス文明の大神殿を掘る―黄金の発見と文化遺産の活用―」を5月8日(土)、参考館2階ホールで開催しました。關氏は天理大学で教員としての勤務経験があるなど天理に縁深い人物で、講演冒頭では「私にとって天理は心のふるさとです」と話しました。

 

關氏はまず現在のペルーの衣食住などを紹介。アンデス文明の歴史を説明した後、自らが現地で発掘調査を行った際、その後の遺跡保護活動について現地住民から賛同を得られなかったときの苦い経験を語りました。その経験から、後に携わった遺跡では現地住民と共に文化遺産の保存や活用に取り組み、ペルー政府の協力も得て発見した金製副葬品などの遺物を展示する博物館の建設に尽力する活動の様子をスライドで紹介しました。

そして最後に、文化遺産の保護と活用において、現地住民との相互的関係の構築を目的とした活動を今後も継続してすすめていきたい、と締めくくりました。

本講演会は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、急遽、人数制限をして会場を変更しました。今後もイベント開催については変更する場合がありますので、天理参考館の公式ウェブサイトおよびツイッターでご確認くださいますようお願いいたします。

 

関先生