天理教の教え

いんねん

きゝたくバたつねくるならゆてきかそ
よろづいさいのもとのいんねん

(おふでさき 一号6)

 

どのよふなところの人がでゝきても
みないんねんのものであるから

(おふでさき 四号54)

※『おふでさき』は教祖が自ら筆を執って記された書き物で、17号、1711首のお歌

天理教における「いんねん」とはどのようなものですか?

元来は仏教用語で、直接的原因(因)と間接的条件(縁)との組み合わせによって、さまざまの結果(果)を生起することを意味します。

天理教では「元のいんねん」という言葉があります。これは、親神様が陽気ぐらしを見て共に楽しみたいと、元のぢばにおいて人間を創造されたという元初まりに由来するいんねんです。親神様は、長い年月にわたって、この元のいんねんに基づいて、私たちを育て、守り、これからも行く先永くご守護くださいます。「この親神様の創造の思い、元のいんねんによって認識できることは、陽気ぐらしが私たち人間生活の目標である、ということです。」

「元のいんねん」以外にも「いんねん」はありますか?

人間の魂は生き通しと教えられますから、何度も生まれ替わり出替わりを繰り返して、この世での生が継続されます。それぞれの一生に用いた心遣い故に積んだほこりの中には、払い切れずに、次の生へと持ち越されるほこりがあります。前生から持ち越された心のほこりが今生に現れたものを「前生のいんねん」と教えられます。私たちは日々生起する出来事を通して、前生のいんねんを悟り、全ての人間を陽気ぐらしへと導かれる親神様の親心に感謝し、喜んで通ることが大切です。