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天理教では、陽気ぐらしの妨げとなる心づかいを”ほこり”にたとえ、つとめて”ほこり”を払うようにと教えられます。ほこりは吹けば飛ぶような些細なものですが、気付かないうちに積もるものでもあります。私たちは心を自由に用いることができますが、自己中心的な心づかいが”ほこり”となります。

この”ほこり”を掃除する手掛かりとして、「をしい・ほしい・にくい・かわい・うらみ・はらだち・よく・こうまん」の八つを教えられます。この八つの心づかいを日々振り返り、陽気ぐらしをさせたいとの思いから人間をお創りくだされた親神・天理王命の思いに適った心づかいへと改める不断の努力によって、必ずや陽気ぐらしへの道は開かれると教えられます。

「八つのほこり」の要点を以下に掲載します。参考にしていただければ幸いです。

八つのほこり

「をしい」とは

をしい

心の働き、身の働きを惜(お)しみ、税金や納めるべき物を出し惜しむ。また、世のため、人のための相応の務めを欠き、あるいは、借りた物を返すのを惜しんだり、嫌なことを人にさせて自分は楽をしたいという心。

「ほしい」とは

ほしい

ほしい 努力を怠(おこた)り、十分な働きもしないで金銭を欲しがり、不相応に良い物を着たい、食べたい、また、何によらず、あるがうえにも欲しいという心。

「にくい」とは

にくい

人の助言や忠告をかえって悪く取って、その人を憎む。また、嫁(よめ)姑(しゅうとめ)など身内同士の憎み合い。さらには、人の陰口を言ってそしり、笑い、あるいは罪を憎まず人を憎むという心。

「かわい」とは

かわい

自分さえ良ければ人はどうでもよい。わが子への愛に引かされて食べ物、着物の好き嫌いを言わせ、仕込むべきことも仕込まず、間違ったことも注意しないで、気ままにさせておくという心。また、自分のために人を悪く言うのもほこり。

「うらみ」とは

うらみ

体面を傷つけた、望みを妨げた、こんなこと言ったなどと、自分自身の不徳を考えず、人を恨み、根に持つような心。

「はらだち」とは

はらだち

人が悪いことを言った、意に反することをしたと腹を立てる。理を立てず、我を通し、相手の言い分に耳を貸そうとしないで腹を立てるような心。

「よく」とは

よく

人より多く身につけたい、取れるだけ取りたいという心。数量をごまかし、人を欺(だま)して利をかすめ、あるいは盗み、取り込むなど、何によらず人の物をただわが身につけるのは強欲。また、色情に溺れるのは色欲。

「こうまん」とは

こうまん

力もないのに自惚(うぬぼ)れ、威張り、富や地位をかさに着て人を見下し、踏みつけにする。また、頭の良いのを鼻にかけて人を侮(あなど)り、人の欠点を探す、あるいは知らないことを知ったふりをするような心。

箒のイラスト

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