おやのことば 10月10日

高校生のころ、ある大学の主催による弁論大会に、弁士として参加したことがあります。現在ではあまり見かけなくなりましたが、当時は、まだ古い形の弁論大会が全国各地の高校や大学で行われていました。

会場は関西のマンモス私大です。慣れない電車を乗り継いで、ようやく会場に到着し、壇上に上がると、緊張からか、思うように声が出ません。思っていたよりも聴衆が多く、準備していた原稿用紙が真っ白に見えました。

結局、考えていたことの5分の1ほども伝えることができなかったと記憶しています。友人の事故や、自分自身の苦い経験を通して感じた思いを伝えたいという気持ちは強かったのですが、自分の思いを他者へ伝えるのに十分な言語能力と論理的な思考力に欠けていたようです。

「さあ話伝えるには伝えようがあるで」

自分の思いや意見を他者へ伝えることは簡単ではありません。特に、不特定の人たちにこちらの意見を理解してもらい、自分の主張を受け入れてもらうには、それなりの説得力が必要になります。また、相手に分かる言葉で自分の思いを語ることも大切でしょう。

そのためには、言葉の説得力や表現力を磨く努力が必要です。特に、伝えるべき重要な”メッセージ”を教祖から託されている私たちは、このことを常に忘れないようにしたいものです。(岡)

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