おやのことば 5月27日

時の流れは早いもので、もうすぐ結婚20年目を迎えます。いま振り返ると、最初は「ままごと」のような夫婦でしたが、二人で暮らし始めてすぐに感じたことは、それぞれが生まれ育った環境のもとに形づくられた生活習慣や考え方は、簡単に変えることができないということです。

わが家の場合、まず、ご飯の炊き方でもめました。妻は少し硬めに炊いたご飯を好みましたが、私はいまでも軟らかめが好きです。一緒に生活していると、こんな些細なことが気になります。

ともに暮らしていくためには、こうした小さな溝を少しずつ埋めながら、互いに理解し合うことが大切でしょう。でも、時には小さなすれ違いが積み重なって、大きな亀裂を生じることがあるかもしれません。

「生まれ児には思わく無い」

自分の身についた習慣や考え方を相対化し、他人の生き方を受け入れることは決して容易ではありません。どうしてもわだかまりを捨てられないときは、心を親神様のほうへ向けてみることです。遥か昔から、私たち人間の成長を見守り続けてきた親心を感じるとき、自分の思いや考え方に対するこだわりが、些細なことに思えてくるはずです。

”今日生まれた人の心”になって物事を見つめ直すなら、少しは相手を理解し、自分を反省することもできるのではないでしょうか。(岡)

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