おやのことば 3月27日

春が近づいているというのに、今年は例年になく寒い日が続いています。

10日ほど前の早朝、教祖殿中庭の紅梅を見上げたときも、まだ小さなたくさんの蕾が寒風に耐えていました。霜が降りているせいか、枝先も白く凍てついています。真冬のような寒さが続く中で、色鮮やかな蕾をつける梅の木に、例年以上のいとおしさを感じるのは、連日続く震災の報道に心を痛めているからでしょうか。

それでも、急ぐ足を止めて目を凝らすと、そこかしこに春の訪れを感じます。いつもより数が少なく、あまり採れなかった「ふきのとう」の酢みそあえは、小鉢の底に、ほんの少し盛られただけでしたが、あの独特の風味を十分に味わうことができました。家の前の土手には、小さなタンポポの花が一輪咲いています。

「皆々の心精神の理によって、どんな花も咲くと言うて置こう」

たとえ冬の寒さはどんなに厳しくても、春になれば、また花が咲きます。待つ時間が長かった分だけ、今年の春は、きっといつも以上に、花の美しさに心打たれることでしょう。妻が丹精している花畑には、今年はどんな花が咲くのでしょうか。

少し春めいた暖かさのなか、昨日訪れた教祖殿中庭の紅梅は、すでに満開の花を咲かせていました。春はもう、すぐそこまで来ています。(岡)

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