おやのことば 1月23日

年明けから、厳しい寒さが続いています。北風が強く吹きつけると、思わず「寒い!」と叫びたくなります。

先日も、橋の上を歩いているとき、つい大きな声を出してしまいました。子供たちには、小さいころから「冬に地面が凍るほどの寒さじゃないと、その年は豊作にならない。冬の寒さも親神様のご守護だよ」と言い聞かせてきました。その当人が、往来で「寒い!」と叫んでいるのですから、なんとも恥ずかしい限りです。

「温いも寒いもあたゑ」

冬の寒さに身を震わせるのも、夏の炎天下に汗をぬぐうのも、すべては変わることのない親神様のご守護のおかげです。

とはいえ、教えを知識として理解してはいても、実際には、どんなときも感謝と喜びの心を忘れずに毎日を暮らすことは難しい。どうしても、不足の言葉が多くなりがちです。

手袋を忘れたので、外套の袖口に両の手を互い違いに差し入れながら家に帰り、ストーブの前で手をかざしていると、妻が温かい飲み物を用意してくれました。冷えきった体には、いつものコーヒーが何倍もおいしく感じられます。

ひと口すするごとに、体の芯から温まってきます。こんなにおいしいコーヒーを味わえるのなら、今年の厳しい寒波もそれほど悪くない。ようやく、この冬の寒さに感謝する気持ちが湧いてきました。(岡)

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