布教の家「東京寮」新築竣工

■2020年1月19日

布教の家「東京寮」はこのほど、東京教務支庁(東京都豊島区)内にある寮建物を新築。その竣工式が1月19日、教務支庁で行われた。

 

「東京寮」の新築は、一昨年まで使用してきた寮建物が杉並区へ移設されたことに伴い、昨年4月から進めてきたもの。今年4月の「東京教区創立110周年記念祭」に向けた記念事業として普請された。

これまで使用してきた建物は、昭和12年から3次にわたって総理大臣を務めた近衛文麿の別邸「荻外荘」の一部。15年には、第2次内閣の組閣を進める近衛が、外相・陸相にそれぞれ就任予定だった松岡洋右、東条英機らを呼び、ドイツ・イタリアとの連携強化を話し合ったとされる「荻窪会談」が行われるなど、戦時下の政治の歴史的舞台ともなった。

昭和35年に本教が譲り受けた後、教務支庁の敷地内へ移設。49年から布教の家「東京寮」として使用するなか、平成28年、荻外荘が国の史跡に指定された。

これを受け、荻外荘の一部を保管している杉並区が全容の復元・保管を希望。解体・移設され、歴史的建造物として保存されることになった。

新築竣工式当日は、松村登美和・本部布教部次長や宮内泰夫・教区長らが出席。教務支庁でお礼のおつとめを勤めた後、新施設の内部を見学した。

鈴木敏正寮長(63歳・本荏原分教会長)は「これまでの『東京寮』を拠点に、延べ300人以上が、にをいがけ・おたすけに歩いてきたことを思うと感慨深い。新たな施設をお与えいただいたいま、寮生たちには気持ちも新たに布教に一層邁進してもらいたい」と話した。