おやのことば 9月14日

「コラッ!!」。家の外から大きな声が聞こえました。

窓から身を乗り出すと、巨大な毛玉のようにズングリした犬が、転がるように走り去っていくのが見えました。

勝手口のゴミ箱の周辺を嗅ぎ回っていて、妻に叱責されたようです。しばらくは驚いて走っていましたが、すぐにまた悠然と歩きだし、あちらこちらを嗅ぎ回っています。

犬にとっては、人間の定めた境界線など全く意味がないのでしょう。わが家の玄関先で用を足したかと思えば、今度は隣家の畑に印をつけています。

犬たちには犬たちのテリトリーがあって、それは人間が区切った領域とは違うようです。世界は、人がつくった秩序だけで成り立つものではないのです。

「世界の道は千筋、神の道は一条」

人とほかの動物が経験する世界は、異なるのは当然でしょう。人間同士であっても、一人ひとりが経験する世界は一様ではありません。日本国内に限っても、人々の好みや生活習慣には地域差があります。ましてや、言葉や文化の違う国々では……。

でも、親神様の目から見れば、この世界が存在することの意味は一つしかありません。

言葉や文化の壁を超えて、世界中のあらゆる人々が「陽気ぐらし」を実現する日を、親神様は今日も心待ちにしておられるのです。(岡)

ページの先頭へ